【書評】なぜ、あなたは時間に追われているのか|30代パパが「やりたいこと」を後回しにしないための仕組み

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「やりたいことはあるのに、気づけば1日が終わっている……」
「仕事と育児に追われて、自分のための時間なんて1分もない!」
「後回しにしている自分が嫌になるけれど、どう動けばいいかわからない」

毎日、全力で家族と仕事のために走っているお父さん・お母さん、本当にお疲れ様です。

私は過去に適応障害を経験し、「頑張りたくても体が動かない」という時期を過ごしました。その経験から確信しているのは、時間がないのはあなたの意志が弱いからではない。脳の仕組みを味方につけていないだけだということです。

今回ご紹介する『なぜ、あなたは時間に追われているのか』(吉川ゆり著)は、精神論ではなく、脳科学や行動心理学に基づいた「時間を使いこなすための武器」を授けてくれる一冊です。

🌟 この記事を読むメリット
「集中力の5つの誤解」が解け、自分を責める必要がないと分かる
・「1アクション」という魔法の仕組みで、後回し癖を卒業できる
・人生の主導権を取り戻し、睡眠や趣味の時間を「投資」として確保できる

目次

■ 書籍概要


なぜ、あなたは時間に追われているのか 「時間がない」から解放される15の仕組みと思考法 [ 吉川ゆり ]
タイトルなぜ、あなたは時間に追われているのか ― 「時間がない」から解放される15の仕組みと思考法
著者吉川 ゆり(よしかわ ゆり)
出版日2026年3月13日
出版社日経BP
ページ数280ページ
著者紹介サンフランシスコ在住のエグゼクティブコーチ。米金融業界でヴァイスプレジデントを務める傍ら、ハーバード大学等で認知神経科学を研究。実践的な集中力メソッドを提供している。

書籍目次

【目次】
テストで判定! あなたの集中力レベルはどれくらい?
第1章 あなたが時間に追われる本当の原因
集中力は誰でも磨くことができる
集中力に関する「5つの誤解」
「今ここに集中するメンタル」のつくり方
第2章 努力に頼らず時間を生み出す、15の「仕組み」
Case1 締切のない重要な仕事ほど、気が重くなり後回しにしやすい
Case2 別のアイデアや「今やりたいこと」に意識が移ってしまう
Case3 人からの依頼・連絡・周囲の空気を優先してしまう
Case4 やらなければいけないと分かっているのに、体や頭が動かない
Case5 作業中に、スマホ、別のタスク、雑音などが気になる
第3章 「どの仕事をいつやるか?」科学が教える最適なスケジュールの法則
「属人化した仕事」にこそ集中せよ!
最も集中すべき仕事「ディープワーク」とは?
集中のベストタイミングを生かす!1日のスケジュール、組み方のコツ
生産性を高めるために…時間帯別「やるといいこと」
第4章 仕事や勉強が倍速で進む!「フロー」の入り方
フロー状態に入るための「壁」の乗り越え方
1カ月分の仕事を1日で終わらせる裏技
チーム全体の幸福度を高める「グループフロー」のつくり方
集中力アップで仕事が増える!?「あるあるお悩み」の対処法
第5章 できる人ほど休んでいる! 「アクティブリカバリー」のコツ
なぜ「睡眠」を最優先すべきなのか
アクティブリカバリーを成立させる条件と11の行動
やってはいけないリカバリー…疲れを増幅させる休み方
第6章 豊かな人生を送るための、時間の使い方
集中力を高める目的は「人生の主導権を取り戻すこと」
時間が足りない人はお金も足りない
人生のリーダーシップを取り戻す方法

「集中力」の5つの誤解を解こう

「自分は飽きっぽいから」「もう若くないから」……。そんな風に諦めていませんか?
本書では、私たちが陥りがちな集中力に関する5つの誤解をバッサリと斬り捨てています。

  • 誤解① 生まれつきの能力である: 脳には「神経可塑性(かそせい)」があり、鍛えれば何歳からでも変化します。
  • 誤解② 長時間頑張るほど成果が出る: 脳のエネルギーは有限。休みなしではパフォーマンスは低下する一方です。
  • 誤解③ マルチタスクができる人が優秀: 脳は一度に一つのことしかできません。スイッチするたびにエネルギーを激しく消耗します。
  • 誤解④ 加齢とともに低下する: 記憶力は衰えても、物事の意味を統合する「結晶性知能」は高まり、深い集中に入りやすくなります。
  • 誤解⑤ やる気があれば集中できる: やる気は環境や体調に左右される不安定なもの。仕組み化こそが正解です。

💡 PT小野寺の視点:
「神経可塑性(補足:脳の神経回路が経験によって作り変えられること)」は、リハビリの世界でも基本となる考え方です。指先を鍛えるだけで脳の注意力が上がるという研究は、まさに身体と脳が繋がっている証拠。集中力は「性格」ではなく、筋トレと同じ「技術」なんですよ。

なぜあなたの集中は妨げられるのか?「3つの要因」

「なぜか集中できない……」という時、脳の中では以下の3つのパニックが起きています。

① やることが多すぎる(認知負荷が高い)

机の上が汚い、PCのタブが開すぎ、通知が鳴り止まない……。これらすべてが脳のエネルギー(認知資源)を奪います。視覚情報は、それだけで脳のキャパを使ってしまうのです。

② 何をすればいいか分からない(明確さの欠如)

「資料作成」という大きな塊のままだと、脳は次に何をすればいいか迷い、フリーズします。

③ やりたくない(感情的な抵抗)

「失敗したらどうしよう」「完璧にやらなきゃ」という不安は、脳のワーキングメモリ(補足:情報を一時的に置いておく作業机のような場所)を占拠してしまいます。

適応障害の経験から言えること

不安やストレスが強いと、交感神経が優位になりすぎて脳が常に「警戒モード」になります。これでは目の前の仕事に集中できるはずがありません。集中できないのは「サボっている」のではなく、脳が「自分を守るためにエネルギーを使っている」状態なのです。まずは自分を責めるのをやめましょう。

意志の力を使わない「仕組み化」の極意

多忙なパパが明日から使える、最強のテクニックが「1アクションへの細分化」です。

事例:締め切りのない重要な仕事(副業や勉強)を後回しにしないコツ

  • タスクを5〜15分で終わるサイズに分ける: 「ブログを書く」ではなく「PCを開いてタイトルを1つ考える」にする。
  • 「ここまででOK」ラインを決める: 「ちゃんとやる」は終わりのない地獄。今日は「リストを10人分作る」だけで満点にする。
  • 安心専用ブロック: 不安なことを書き出すためだけの時間を、あらかじめカレンダーに予約する。

「やる気を出す」のではなく、「不安を減らす仕組み」を先に作る。これが、時間がなくても成果を出す人の共通点です。

睡眠は「コスト」ではなく「最強の投資」

ここ、FPとしても声を大にして言いたい部分です。

睡眠不足で仕事をすることは、「血中アルコール濃度が高い酔っ払い状態で商談する」のと同じくらい非効率だという研究があります。睡眠を削って時間を生み出しているつもりでも、実は「質の低い時間」を量産しているだけなのです。

理想の睡眠:7〜8時間

  • ノンレム睡眠: 脳の老廃物を洗い流し、掃除する時間。
  • レム睡眠: 感情のコントロール機能を回復させ、記憶を定着させる時間。

💰 FP小野寺の視点:
睡眠は、翌日の自分のパフォーマンスに対する「頭金」です。睡眠を削るのは、高金利の借金をしているようなもの。いつかバーンアウト(燃え尽き)という形で倒産してしまいます。7時間寝て、冴えた頭で1時間で仕事を終わらせる方が、人生の利回りは圧倒的に高くなります。

人生のリーダーシップを取り戻す「生きがい(IKIGAI)」

最後に、一番大切な話をします。
あなたは最近、自分の「好き」というセンサーが動いていますか?

「他人の予定」や「やらなきゃいけないタスク」だけでカレンダーが埋まっている状態は、人生の主導権を他人に明け渡している状態です。
著者は、ワークライフバランスを超えた「IKIGAI(生きがい)」という考え方を提案しています。

「好き」のセンサーを動かすリハビリ

忙しすぎて自分が何をしたいか分からない時は、こんな小さなことから始めてみてください。

  • 周囲に合わせず、自分が今一番食べたいランチを選ぶ
  • 気になっていたカフェで、値段を気にせず飲みたいものを飲む
  • やりたいことリストを100個書き出してみる

カレンダーの権力構造をひっくり返しましょう。

先に「自分の好きな時間」や「休む予定」をブロックしてしまうのです。余った時間に他人を入れる。この順番を守るだけで、時間に追われる感覚は劇的に減っていきます。

💡 今回の要点まとめ
集中力は技術: 筋トレと同じ。環境と仕組みで誰でも磨ける。
1アクションの魔法: 5〜15分のアクションに分ければ、脳は動き出す。
睡眠は最優先の投資: 7〜8時間の睡眠が、脳の掃除とメンタル安定の鍵。
主導権を取り戻す: 自分の「好き」を優先し、カレンダーを自分で支配する。

おわりに:今日からあなたがすること

「時間がない」という悩みは、裏を返せば、あなたがそれだけ「自分の人生を良くしたい」と願っている証拠です。その熱意を、根性ではなく「仕組み」に変えていきましょう。

まずは今日、寝る時間を30分早めてみませんか?
あるいは、明日一番に取り組む仕事を「たった5分で終わる1アクション」に分解してメモしてみましょう。
その小さな一歩が、あなたの人生の北極星を輝かせ、自由な時間へと導いてくれるはずですよ。


※本書には、他にも「呼吸法」や「マインドセット」など、具体的な15のメソッドが紹介されています。より詳しく知りたい方は、ぜひ手に取ってみてください。


なぜ、あなたは時間に追われているのか 「時間がない」から解放される15の仕組みと思考法 [ 吉川ゆり ]

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

【免責事項・最終確認のお願い】
本記事は、筆者の個人的な経験と見解に基づいて作成されています。投資や金融商品、疾病、税制に関する情報は、必ずご自身で公的機関や金融機関の最新情報をご確認ください。本記事は、特定の金融商品や投資行動を推奨するものではありません。投資判断および情報の利用は、すべて読者様ご自身の責任でお願いいたします。


※この記事の内容とは直接関係ありません。気になった方だけ後で読んでみてください。トップページにも漫画のバナーを貼っています!!

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この記事を書いた人

理学療法士 × FP × 2児のパパ。
働き方・お金・暮らしを“自分らしく整える”をテーマに発信中。

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